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ニイハマデイズ ひとりぼっちたちの青春(@osenti_keizo_lovinson)
¥1,540($9.77)
『ニイハマデイズ ひとりぼっちたちの青春』 @osenti_keizo_lovinson 「それがジョニーズダイナーでの、とばさんとの出会いだった。彼が着ていた黒いパーカーには、かわいらしいフォントで大きく『センチメンタル』と書かれていた」 ロック雑誌のライターになるという夢に破れ、流れ着いた先の小さな街、愛媛県新居浜で出会ったサイテーでサイコーの友だちたち。 今でも大切に想う、そんな彼らとのエピソードをセンチメンタルに綴ったエッセイ集。 (作者サイトより) ふらっと入ったお店で出会った人たちは、もう二度と会わない「どうでもいい人」ですか? そこで交わされた会話は「どうでもいい記憶」ですか?——そんなわけない。無邪気に泣いたり笑ったり本音をこぼせる場所が、家や職場以外に必要なんだ。あの人にもあの人にも◯◯デイズがあったらいいなと思える、大人の居場所にまつわるエッセイです。 (店主コメント)
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令和を生きる11人の死生観(shinobu)
¥770($4.89)
『令和を生きる11人の死生観』 shinobu 死んだことは、ありますか? ——わたし、まだ死んだことがないんです。死ぬって、なんなんでしょうか。 わたしたちがまだ経験したことのない、死というもの。誰かと死に別れたり、自分が死にかけたりすることでしか感じられません。だからこそ怖いし、不安だし、漠然としていてよくわからない。 いつか自分が死ぬその日。いつか大切なひとが死ぬその日。あるいは、過去に経験したあのひとの死。さまざまな死について、そして生について、11人の女性たちの生の声をまとめたのがこの一冊です。 わたしたちshinobuは、「死を語ることは、生を語ること」だと考えています。死ぬこと、生きることをどう捉えているのか。それはそのまま自分の生き方となります。いわゆる死生観というものについて、もっとみんなで話して、考えてみたいと思うのです。 そう、今日も生きているあなたと。死ぬかと思ったー!とか、やばい!死ぬ!とか言いながら、ときには死にて〜と思いながら、それでも生きてこのZINEを手にとってくださり、ありがとうございます。生きているあなたに、読んでほしくて作りました。 この本を読んでいくなかで、「このひとはわたしに似てる!」と感じることがあるかもしれません。逆に、「この考え方はどうしても受け入れられない」と感じることもあるかもしれません。怒りや、憎悪にも近い気持ちが湧いてくることもあるかもしれないと思っています。 それぞれが、まったく異なる背景をもって、異なる道を通ってここまで生きてきています。こういうひともいてもいいし、自分がそれを不快に感じてもいいんだなと思いながら、読んでいただけたら嬉しいです。 また、自分の人生のフェーズが変われば、考え方もおのずと変化していきます。一度目にはピンとこなかった話が、1年後には響くものになっているかもしれません。必要なタイミングで、何度でもこの11人と出会いなおしていただけたらと思います。 (はじめにより引用) 『令和を生きる11人の死生観』 2026年7月5日 初版第1刷発行 2026年9月13日 改訂版第1刷発行 発行:shinobu https://note.com/shinobu_official 印刷・製本:プリンパ(株式会社クロスメディア)
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ほんだし/家族で聴くラヴ・パレード(1年前のKeepメモ)(久保みのり)
¥200($1.27)
『ほんだし/家族で聴くラヴ・パレード(1年前のKeepメモ)』 久保みのり 日記にもメモにも使っているLINE Keepメモの記録。 文脈があるようで、ありません。まさに日常です。 それでいて、人生がギュッと詰まっています。 34歳、2児の母、無店舗型書店店主の日々をご覧ください。 折本、6ページ
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RENMEN 2(山瀬龍一)
¥1,000($6.35)
『RENMEN 2』 山瀬龍一 前作の続きのような日記的テキストです。 本格的にライターとして働くようになった約1年間のできごとと、感情を綴りました。 (作者SNSより) 前作が“一歩一歩足を踏みしめていくような静かで慎重な空気感”だったのに対し、本作は“足取りが軽やかになっていくようなルンルン感”があったように思う。キャリアブレイクのその後が知れるという意味でも、ぜひ2作品とも楽しんでいただきたいです。(店主)
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RENMEN(山瀬龍一)
¥1,000($6.35)
『RENMEN』 山瀬龍一 会社を辞め、その後「キャリアブレイク」なるものを知り、自身の生活をその実践と意識した1年間。 心の揺れ動きや人との出会いを記録した半私的テキストです。 (作者SNSより) 「決してアドリブの利く方ではないのだが、ともすれば聞こえの良い言葉を並べてしまう癖がある、という自覚があった。だから「それだけは絶対にやるまい」と力んでしまったのだ。」(p.29) 山瀬さんの誠実さが滲み出ているキャリアブレイク録だった。東京に行くべきかどうか、自分を雑に扱う人にどう接していくか、マッチョイズムの有害性を意識しつつ染みついた価値観を簡単には洗い流せない、などなど。迷いの中に自身を置いて淡々と変化を楽しんでいる感じが心地よかったです。(店主)
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チャームポイントですので(紡もえ)
¥1,300($8.25)
SOLD OUT
『チャームポイントですので』 紡もえ 「自分をかたちづくる要素すべてに“チャームポイントです”と言えたらよかったのですが、なかなかそうは言えない人生を送ってきました」 一生を共にするこの顔、身体。 黄金比にも、理想にも当てはまらない。 それでも愛してあげたい。 今、他者よりも、自分からの肯定のまなざしを欲するあなたへ贈るチャームポイント再定義エッセイ。 褒められた時は誇らしそうに、けなされた時は毅然とした態度で、未来の私はタイトルの言葉を口にできるでしょうか。 【目次】 はじめに レッツふくらはぎ百本ノック まゆげ迷走コース 「目って後からでも二重になれるんや!」、否 ひなたのくちびる 髪で旬の浅漬けを カピバラは鼻を気にしていない この声は誰のもの? おいこら、ガタガタの歯型つけるぞ! ほくろって百個あんねん あざ、鮮やかに 手、こわくないよ 胃がそう言うなら仕方がない 脳内マドンナの体重 おわりに A6版/106ページ (作者サイトより) 褒められた時は誇らしそうに、けなされた時は毅然とした態度で、私は私の身体について「チャームポイントですので」と言えるだろうか。紡さんのように文章にしたら愛しく思えるのだろうか。書いてみたら肯定できるかも? と少し前向きになれました。コンプレックスをどう受け止めたらいいか悩んでいる方におすすめです。(店主コメント)
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もしもし、食べられそうですか(紡もえ)
¥900($5.71)
SOLD OUT
『もしもし、食べられそうですか』 紡もえ 心に紐づく食の思い出をみつめ、肯定するエッセイ集。 もしもし、食べられそうですか。 あなたの本体は、何が食べたいですか。 ―目次― はじめに メロンの中には雪見だいふく マリアージュフレールのボンボン 辛ねぎラーメン、太麺で 食パンとはちみつ 怒りのドデカパフェ製作 焼きおにぎり、七個も食べたの!? ピザ・パーティー 我が家は紅茶屋さん 牛丼のせいで泣けてきた おわりに (作者サイトより) 辛いことがあってなみなみと涙が出て胃がキリキリして、そんなタイミングでグーッとお腹が鳴ると拍子抜けしますよね。なんだよって。この本を読んでいると、そんな滑稽な場面も愛おしく思えます。個人的には辛ねぎラーメンのエピソードが好きです。ずっと変わらずにそこにあってほしいお店というのが、誰しもあるのではないでしょうか。(店主コメント)
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ミドサーの不時着 -宙ぶらりんのまま、生きるなかば-(神田なり)
¥1,100($6.98)
『ミドサーの不時着 -宙ぶらりんのまま、生きるなかば-』 神田なり 大人のシートベルトを締められないまま、ふわふわと予期せぬ場所へ不時着してしまったあなたに贈る、ミドサー世代の「揺らぎ」と「痛み」を綴ったエッセイ集。 「しっくりこない」を抱えたまま後戻りができなくなった、不完全な「30代なかば」の弱さをむき出しにしました。 恵まれているはずの日常、消えかける自分の輪郭、幼少期の忘れ物……。 読み終えたとき、心細い日常を共に歩んでくれる仲間がここにいると気づき、あなたの孤独が少しだけ軽くなりますように。 目次: *不時着したあなたへ *なんだかおかしい、ミドサーの日常 やりたいこと?やりたいと言えばよさそうなこと? 人生は自動運転じゃないのに 平穏コンプレックス 誰だってトイレ掃除はする *時計の針を、巻き戻してみる アラサーって、いいなぁ 諦めるには、若すぎる今日だから あの日の、癒えぬままの私に会いにいく てれび戦士になりたい私を、笑わないでほしかった *不安定なまま、それでも生きていく 「羨ましい」が希望に変わるまで 既婚者だけど、彼氏が欲しい 七十二歳になっても、健やかに書いていたい 私のままで大丈夫って思えるその日まで *寄稿エッセイ それでも人生は素晴らしい サトウリョウタ 免疫力の高い女になりたい 徳山チカ 三十五歳までに何者かになりたかった 安心院彩 *おわりに 著者:神田 なり 発売予定日:2026年7月13日 サイズ:A6文庫本サイズ ページ数:116ページ (作者サイトより) いや、この際言ってしまいましょう。心がザワザワどころの騒ぎじゃない。ぶっちゃけ、心の中でレインコートきたレポーターが「今年度最大級の台風が上陸しています!」って暴風雨に吹き飛ばされそうになるレベルの、とんでもない大騒ぎっぷりです。(p.25) 身近な人の活躍が眩しくて、つい動揺してしまう。そんなときの神田なりさんの反応がかわいくて好きだ。私ならじめじめした壺の中にぎゅうぎゅうに押し込んで漬物石でも乗っけてしまいそうな嫉妬の感情をここまでコミカルに描いてくれる。 ———————— 「自分らしく」「他人と比べない」「結果よりプロセスを」。 わかる、全部たぶん正しい。でもぼくは、比べたあとにしか「比べなくていい」とは言えない。比べて、傷ついて、みっともなく落ち込んで、それでも顔を洗って仕事に戻るために、ようやくその言葉に辿り着く。整った言葉は、たいてい泥だらけの現実の上に立っているものだ。(p.91 サトウリョウタ「それでも人生は素晴らしい」) 寄稿エッセイも三者三様でおもしろい。ミドサーだからこそ、自分を納得させる言葉なんて山ほど知っているし、ミドサーだからこそ、その言葉たちにまだまだNOを突きつける。 ミドサーのみなさんに読んでほしい1冊です。(店主コメント)
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近く訪れる彗星(佐々木里菜)
¥2,200($13.96)
『近く訪れる彗星』 佐々木里菜 隕石にもふるさとがある。そして、私にも。 --------------2025年6月17日の日記より抜粋 誰にも頼まれていないのに一人で日記の本を作り続ける著者・佐々木による約3年半ぶりの長編日記本「近く訪れる彗星」。運命が壊れ、本が売れ、テレビに出て、那須に逃げる。さなぎを見守り、羽化させ、旅立たせ、静かに壊れていきながらも走り続けた日々の記録。旅立っていった小さな命たちにはもう二度と会えない。そして、もう二度と来ない日々を記録した、もう誰の元にも戻ってこない2025年の日記。 --- サイズ:B6判変形(110mm×170mm×16mm前後) 近く訪れる彗星 2025年11月15日 初版発行 発行 佐々木里菜 装丁・デザイン 佐藤豊 印刷進行管理 大内宏輔(株式会社ソノベ) 印刷 株式会社ソノベ 製本 新日本紙工株式会社 ▷著者プロフィール 佐々木里菜 写真家。1991年宮城県仙台市生まれ。2019年より商業写真家として活動する傍ら、日記を中心とした文筆活動を細々と行う。主な著作は『パートタイム・コメット』(2022年)、『Between Timid and Timbuktu』(2024年)、『ロイヤル日記』(2024年)、『料理未満日記』(2025年)、他。
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ロイヤル日記(佐々木里菜)
¥1,540($9.77)
SOLD OUT
『ロイヤル日記』 佐々木里菜 暑すぎた2024年の夏の終わり、『ロイヤル』なファミリーレストランことロイヤルホストに行った日だけで構成された日記本。たとえ同じお店でも、一緒に行く人、時間、外の天気、自分の気持ち、食べるもの。それだけで全く違う一日になる。『ロイヤル』に行った日は、長すぎる日記を書いてしまう。大人になってうれしいことは、好きなときに好きな人とファミリーレストランに行けること。今まで誰にも見せられなかった長い日記を7篇収録。 目次 ・2024.08.22 父と母と深夜の仙台根岸店 ・2024.08.27 ベルリンからの友と実家のような中野店 ・2024.09.05 オフィスレディの昼休憩と新宿店 ・2024.09.07 九月七日と銀座インズ店 ・2024.09.16 ステーキといちごのティラミスと駒沢店 ・2024.09.26 閉店アナウンスと木曜夜の神楽坂店 ・2024.09.27 雨のコスモドリアと九段下店 ・あとがき --- 著者 佐々木里菜 装画・挿絵 ナガタニサキ デザイン 佐藤豊 ページ数 48 判型 B6判 第4刷はアジロ綴じ 装丁 佐藤豊 印刷進行管理 大内宏輔(株式会社ソノベ) 印刷 株式会社ソノベ 製本 新日本紙工株式会社 ▷著者プロフィール 佐々木里菜(ささきりな) 写真家。1991年9月7日、宮城県仙台市生まれ。都内スタジオ勤務や写真家の弟子を経て2019年より商業写真家として活動する傍ら、2020年に『緊急事態宣言下における写真と日記と短歌の壁新聞』をネットプリントにて発行。それらがインターネットを中心に口コミで広がり2ヶ月弱の間に2,000回以上印刷される。以降、日記を中心とした文筆活動を細々と行う。主な著作に『パートタイム・コメット』(2022年)、『Between Timid and Timbuktu』(2024年)、『ロイヤル日記』(2024年)、『NIKKI NIKI』(2024年)、などがある。2025年3月末時点でのリトルプレス総発行数は1,300部を突破。ロイヤルホストで一番好きなメニューはパンケーキ、黒×黒ハンバーグ、平日限定洋食ランチのチキン南蛮風甘酢ソースランチ。 (作者サイトより) 大人になってからは、家族と行っていたファミリーレストランに友人、恋人、仕事仲間あるいは新しい家族と行く。そしてそれらが特別な時間になるのは、ロイヤルホストだから、という気がする。 「自分がここまで長生きすると思わなくて、三十歳を越えてからの生き方にずっと悩んでいる。でも、父と母と夜遅くにファミリーレストランにコーヒーを飲みに行けるようになったのは自分が長生きしたおかげなので、長生きしてよかったなと思う。」(p.10) 30歳を越えると、自分を育ててくれた親の人生がチラつくけれど、どうにも真似できないと思うこともある。自分で自分の人生をつくっていくなんて、怖すぎないか。時間はどんどん流れていくのに、その先に何があるのかはその人次第だ。 「流れていく時間を止めたくて、私は写真を撮り始めました。日記を書くのも同じ理由です。でも、時間は目に見えていないだけで止まることは絶対に無く、止まっていても私がそれに気付くことはありません。ロイヤルにいる時間は、流れていくのが楽しいと感じる数少ない時間です。」(p.47 あとがき) 止められない時間が、いつもは怖い。なのに、ロイヤルホストにいる間だけは、その怖さが消えて、流れていくことそのものが楽しくなる。たまには、温かい繭の中で子どものように何も求められず過ごしたい。そんな日に、ロイヤルホストが合いすぎるのだ。 先週『ロイヤル日記』を読んでから、コスモドリアを食べてみた。「いまは何も考えなくていいよ」「温かいものでも食べて、ゆっくりしなよ」——そんなふうに言ってもらえた気がした。 ロイヤルホストが好きな方。食べ物が出てくる日記、エッセイが好きな方。お気に入りの1冊になること、間違いなしです。(店主コメント)
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みんな死んでも生きていく(まつよのぞみ)
¥1,500($9.52)
SOLD OUT
『みんな死んでも生きていく』 まつよのぞみ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 19歳のとき、兄が自死した。 26歳の彼がもう生きていきたくないと思った世界を これからもわたしは生きていくのか。 家族が死ぬのが怖くなった。 自分が生きていることすら、 どこか後ろめたかった。 祖母の介護、年老いる両親、消えない喪失感、 それでも時間は止まってくれない。 兄が生きられなかった未来を、 わたしは生きていく。 人生の主導権を取り戻し、 どう生きるかを選びなおす。 喪失と再生、家族との関係、 生きる覚悟を綴った九年間のエッセイ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 目次 じゃあ、サイゼでまた 白百合とレモン スタンプは既読無視するだろ 大至急「大丈夫」にしてください このひとも、誰かの愛するひとなんだろうな 死ぬのって死ぬほど面倒 低空飛行の蝿に祈る うちらは長生きしような 骨になってしまえば皆同じ 死にたいわけがない 夏至 それでも、長男になりたかった 初めてのさよなら 「それで、あなたはなにが好きなの?」 夢 ここから先は道がない 縮命、延命 二枚目のカード 生きている大きなわたしを見て 会いたいからって死ねないよ 腰 わかちあう 上書きするなら笑顔で トゥルーエンド あとがき B6版/144ページ 著者:まつよのぞみ 装画:hoppe (作者サイトより) 足場が崩れ落ちるほどの衝撃、自分が自分じゃないみたいな「大丈夫」の演技、ようやく兄に「さよなら」を言えた日、自分で道をつくると決めて選んだワーホリ。弱々しいけれど、いつまでもしぶとく残っている線香花火のような煌めきがあった。 「この気持ちはなんなんだろう。どういう意味なんだろう。いつからか、死にたいとか消えたいとか思う代わりに、他のことばに置き換えてみることにした。 「休みたい」「帰りたい」「疲れた」 萎れたフレーズから始まった言い換えゲームは、ふと怒りに着地した。 「許さない」 「好き勝手にさせない」 「もう言うことは聞かない」 「もう思い通りにはならない」 そのとき初めてわたしは、自分が怒っていることを知った。抑圧してきた怒りが噴き上がるのと同時に、なぜか元気になり、動けるようになっていた。」(p.52-53) なんだろう。丁寧だからか。感情の奥に何があるのか、探っていく過程そのものを見せてくれた。ずしんと重しを乗せられて身動きが取れなくなる本じゃない。表紙のレモンイエローみたいな清涼感の出どころが気になって、目が離せない。 (店主コメント)
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ロングストローク(2024年9月~2025年9月)(仲西森奈)
¥800($5.08)
『ロングストローク(2024年9月~2025年9月)』 仲西森奈 メールマガジン『My friend is not dead.』にて(ほぼ)毎月配信している日記「ロングストローク」を1年分収録したZINEです。 2024年9月から2025年9月。この期間、仲西森奈は配信停止状態だったメールマガジンを復活させ、「ロングストローク」と銘打った日記を書き始め、本を読んだり映画を見たりポケモンスリープにうつつを抜かしたりしつつ、『ホームページ』の制作に日々を費やしていました。ただの日記、ただの日々。金沢での生活にも身体が馴染んできた、そんな1年間の雑な記録です。 -------- 【書誌情報】 『ロングストローク(2024年9月~2025年9月)』 本文:p36 サイズ:200×130mm 編集・装丁:仲西森奈 印刷・製本:レトロ印刷 価格:800円(税込) 刊行日:2026年1月18日 (作者サイトより) 『ホームページ』(本屋lighthouse/仲西森奈)がおもしろくて、気になる作家さん。どうして気になるかというと「わからない」からだと思う。それも、何か、どこかに辿り着くような気がして追いかけてしまう類の「わからない」。 「わたしにとってなにかを語り、書き、作ることは、線路のないところから電車を動かし始めるようなもの、と言ってもいいのかもしれない。なにもないところを電車は走り続け、走り続ける電車に追いつかれないように線路を組み立て続け、ときに電車はその線路に乗っかったり、脱輪してまた線路のない道を突き進んだりする。」(p.18) 気づかぬうちに、作者がつくった線路を走っていたらしい。見たことない景色・味わったことのない読後感。そういったものに惹かれる方に『ホームページ』と一緒に読んでほしいです。(店主コメント)
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ホームページ(本屋lighthouse/仲西森奈)
¥2,970($18.85)
SOLD OUT
『ホームページ』 本屋lighthouse/仲西森奈 【内容紹介】 「小説」や「随想」という形式は、読みながらそうした形式であることを忘れるときに、本当の姿を現している。 しかしだからこそ、この形あるものを私たちは手に取るのだと思う。書いて、残すのだと思う。生きるのだと。 ――駒田隼也(小説家) 阪神淡路大震災、東日本大震災、能登半島地震。新興宗教、高速バスの床、だれにも見せずに書き続けてきた日記。ゼロ年代、テン年代、そしていま……。震災を経て、疫病を経て、逃れ逃れて個はどこへ。タイ国営鉄道の切符にCoCo壱を見出し、竹としての生をまなざし、墓標/アディクションを背負って記憶を越えて、室生犀星とメダロットを手掛かりに、やがてたどり着くたったひとつの場所――。 「何時何分何秒地球が何周回ったとき?」という煽り文句に、今回は地球の周回数以外、答えることができる。 可視の限界が水平線を作るのではない。地球の形が水平線を作る。現に、星の光は幾光年先のわたしの眼に届く。それを眼は拾う。問題なのは距離ではなく形だ。 ――作家・仲西森奈による、小説、随想、短歌、詩、日記から成る五芒星。 【所収6首抜粋】 雪は隘路に町は記憶に溶け残りラナンキュラスは眼裏を消す General Anesthesia あなたもいつか逝く 教えることはできないけれど コストコを山は許してないかもね 産業道路に雲は被さる やさしくはなれなかった 都会的な怒りを童話みたいに聞いて 駆け抜けろさみしさどもよ海神もわたしも自分以外を飼わず 老いるほど涙が容易に伝うのはまばたきすらもまばゆいからだ 【目次/作品別】 長編小説 どこに行ってもたどり着く場所 あくびもせずに、しずかに話す。 カルシファーのようだ これか? もしもしそれから花と芋 そんぐらいん 詩 山、あるいはピザーラお届け。 川、あるいはあなたとコンビに。 盆と散歩 自己紹介 料理番組になる前 短歌 Still Alive 異性愛 The same flowers bloom in different places. わたしの雲海 拝啓、無料版、 べあーず・はず・かむ! 〜ぼくらの夏の一里塚〜 懐かしさ レアケース 今年 あなたは トカゲ・インタビュー 随想 Coco壱と国鉄 あるいは野良のフェムテック 竹といくつかの(いくつもの)疵 墓守とハルマゲドン(誰が墓穴を掘るのか) 金魚娘のモーフィング あるいは室生犀星とメダロット 日記 2023年12月29日(金) 掌編小説 桜雪 【目次/頁順】 TOP(はじめに) 山、あるいはピザーラお届け。 川、あるいはあなたとコンビに。 あくびもせずに、しずかに話す。 Still Alive Coco壱と国鉄 あるいは野良のフェムテック 異性愛 The same flowers bloom in different places. わたしの雲海 竹といくつかの(いくつもの)疵 カルシファーのようだ 拝啓、無料版、 べあーず・はず・かむ! 〜ぼくらの夏の一里塚〜 これか? 懐かしさ レアケース 盆と散歩 もしもしそれから花と芋 墓守とハルマゲドン(誰が墓穴を掘るのか) 今年 自己紹介 あなたは 金魚娘のモーフィング あるいは室生犀星とメダロット トカゲ・インタビュー 2023年12月29日(金) 料理番組になる前 そんぐらいん 桜雪 初出 参考引用文献/映像 「私事と時事」プレイリスト一覧 謝辞 著者略歴 但書 奥付 【著者略歴】 仲西森奈(なかにしもりな) 1992年東京都生まれ千葉県育ち。京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)文芸表現学科卒業。石川県金沢市在住。著書に歌集『起こさないでください』、私家版歌集『日記』、連作掌編小説シリーズ『そのときどきで思い思いにアンカーを打つ。』『名付けたものどもを追う道筋を歩きながら、』。2025年、散文「真夜中の乾燥わかめ」の英訳原稿(訳者:Heidi Clark)が海外文芸誌『Asymptote』にて掲載される。その他の活動に、音楽グループ□□□(クチロロ)契約社員、朗読バンド筆記体など。メールマガジン「My friend is not dead.」を(ほぼ)毎月配信中。 【書誌情報】 本文572p 46サイズ 表紙 黒(K)+DIC110/本文 モノクロ 表紙用紙:ミニッツGA-FS プラチナホワイト(4・6/250kg) 本文用紙:パスピエST(4・6/50kg) 見返し用紙:タントV-65(4・6/100kg) 価格:2700円+税 著者:仲西森奈 装丁:仲西森奈 組版:関口竜平 発行所:本屋lighthouse 刊行日:2026年1月26日 【『ホームページ』のホームページ】 https://morinakanishi.com/each_reaction/ (版元サイトより) 気持ちのいい、ありふれたことば選びの、心の表面を滑っていくような本を、今は読みたくない。わたしは、こういう本にお金を払いたい。ずっとそんな気分です。(店主コメント)
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名付けたものどもを追う道筋を歩きながら、(仲西森奈)
¥2,200($13.96)
『名付けたものどもを追う道筋を歩きながら、』 仲西森奈 1巻50篇、全20巻、計1000篇から成る連作掌編小説「ショートスパンコール」シリーズの2巻目。 さまざまな人間がばらばらの場所で好き勝手に生き、喋っています。 巻ごとのタイトルは分割された文章になっていて、すべて揃えると(単行本版『ドラゴンボール』の背表紙のように)長い一文が現れる仕様。 第2巻『名付けたものどもを追う道筋を歩きながら、』までを出版社さりげなくより刊行。 以降の巻は本サイト「ショートスパンコール」にて制作/発表を続けている。 --------- 【書誌情報】 『名付けたものどもを追う道筋を歩きながら、』 本文:448p サイズ:ビニール装|変型ポケット判 装丁:古本実加 発行:さりげなく 印刷:三省堂印刷株式会社 価格:2200円(税込) 刊行:2024年1月28日 (作者サイトより) 辞書のような見た目。「さまざまな人間がばらばらの場所で好き勝手に生き、喋ってい」るため、どこから読んでもよい。町を本に綴じるとしたら、まさにこんな感じ。自分のような、毎日決まった人としか話さない人間が読むと楽しい。(店主コメント)
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産まれたての日々(壁 園佳)
¥1,500($9.52)
『産まれたての日々』 著者:壁 園佳 10年前、とある事件を皮切りに家族が次々と壊れてゆく。 父はうつ病になった。その介護によって追い詰められて、次第に狂ってゆく私。 消えたい気持ち、家や地元への憎しみ、自分への嫌悪感。 家庭内暴力、トラウマ、偏った固定観念。 「生きたい」と思いながら、生きてみたかった。 「生きていて良かった」と思う、そんな人が存在するなら私は他人の人生を生きてみたい。 自分の人生を手放したい。もうこの世から消えてしまいたい。 相続問題、借金、愛着問題、性への嫌悪感、罪悪感、怒り、上手く行かない夫との関係、私は自殺遺族で、虐待児だったという気づき。 それらに向き合った日々、そして少し変わったあとの日々を書いています。 私という人間、私の家族、この社会が産みだした人間たちを証明したい。 そんな気持ちを込めて執筆しました。 10年間の、小説のような日記エッセイです。 260ページ 文庫本サイズ 1500円(税込) (以上、著者サイトより) 「こんなことでは傷つかない。感謝感謝感謝感謝感謝感謝。」(p.100)ここで思わず泣いてしまいました。壁さんがだんだんと父親と重なっていく描写が臨場感をつくっていて、映画のようです。文章が誠実な人は客観的で、それは感情を疎かにされた経験があるからかなと思いました。すごい本です。 (店主コメント)
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レシート日記(オギユカ)
¥1,000($6.35)
『レシート日記』 オギユカ 財布のなかに溜まっていく、白くて細長い紙切れ。 レシートは、本来なら買いものの記録でしかありません。 何を、いつ、どこで、いくらで買ったか。 ただそれだけが印字された無機質な紙のはずなのに、ふと見返すと、その時の空気感や自分の心のゆれが、よみがえってくることがあります。 迷って手にした春色のニット。 夫に分けてあげたいと思ったパンの味。 一人で聴いた夜更けのファミレスの閉店アナウンス。 この『レシート日記』は、そんな日々の断片を拾い集めた記録です。 2026年の1月から3月、冬から春へと移り変わる京都の街で、わたしが何に出会い、どんな気持ちでレジに向かったのか。 一枚のレシートから始まる、ささやかな15編の日記を収録しました。 誰かの買いものの記録なんて、他愛もないことかもしれません。 けれど、そんな他愛もない日々の積み重ねこそが、わたしを形作っているような気がするのです。 □著者プロフィール エッセイスト、ライター。1992年早生まれ、埼玉・鶴ヶ島出身、京都在住。22歳年上の夫と暮らす。卒論のテーマにするくらいボードゲームが好き。毎朝ロイヤルホストのモーニングに行きたい。レシート日記を書いています。ご連絡は[email protected]へ。 □『レシート日記』 サイズ 210 mm × 110 mm(A5変形) 32ページ 1000円 (著者noteより) お小遣いをもらって、ほしかった漫画を買いに行く——小学生〜中学生の、これらの瞬間を忘れることはなかなか無いだろう。いつも、親がくれた千円札がお宝に見えていた。 でも。大人になって、月に万単位でお給料をもらうようになると「何にときめき、何にお金を払ったか」忘れてしまう。それは憧れていた大人なのだが、幻滅していないと言えば嘘になる。 オギユカさんの「レシート日記」は、そんな「童心を失ってしまった大人」への朗報だ。ゴミとして捨ててしまっていたレシートと、その時どんな気持ちでレジに向かったかをセットで記録する試みを想像するとうっとりする。 「外からは燦々と陽が差していて、こんな風景のなかドーナツを待っているなんて平和なんだろう。キッチンからパチパチとはぜる油の音を聞きながら、京都で過ごす最高の午前中かもしれないな、と思った。」(p.10) 日記を読むと、やはり心が浮き立つ瞬間について綴られていて、ああ今すぐにでも真似をしたい! とテンションが上がった。一日単位で書かれているので、どこから読んでも良いのも気楽でありがたい。「毎日があっという間に終わっちゃうな」としょんぼりしている人に、ぜひ手に取ってほしい1冊です。(店主コメント)
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あたりまえの日常を、奇跡と呼ぶことにした(神田なり)
¥1,300($8.25)
『あたりまえの日常を、奇跡と呼ぶことにした』 神田なり 「あなたは、ただそこにいるだけで、誰かの希望だった。」 慣れない育児に迷い、必死にわが子を想う日々。本書を読み進めるうち、あなたは気づくはずです。これほど一心に誰かに想われ、慈しまれる存在が、尊くないはずがないと。 今日を、生きている。そんなあたりまえの日常こそが、誰かが心から待ち望んできた、光そのもの。何ができるからではなく、ただ生まれたままで、あなたは無条件に愛されるべき奇跡です。 かつて誰かの愛を全身で受け止めたあなたなら、この先どう生きても、きっと大丈夫。今、懸命に誰かを愛しているあなたと、すべての「元・赤ちゃん」へ贈る、日常の全肯定エッセイ。 目次: はじめに 「不妊様」の日々 酸欠のせいにしたい カラフルな生活の始まり 祈りが呼吸になるまで キミとすごした一ヶ月 抱けない手で伝える愛 子育てのスパイス 奇跡とともに生きる 抱けなかった手が、今握るもの 人生初チックン 絵本が読めない理由 ミルクを飲まない すべてがリセット、来月から 保育園最後の日に 門出を繰り返す オートミールの花畑 「赤ちゃん」の終わり やけどの夜に この手の大きさを覚えておきたい いつか見えなくなる景色の最中で おわりに 著者:神田 なり 発売予定日:2026年4月20日 サイズ:A6文庫本サイズ ページ数:172ページ (作者サイトより) 初めての育児。子どもが泣いてようが泣いてなかろうが、いつもどこか不安だった。目の前にいるふわふわの赤ん坊が笑顔を向けてくれたり、できることが増えたり。とても幸せなはずなのに。 「母親なのに、子どもの健康と安全を誰よりも考えて、一番に愛情を注ぐ人間であるべきなのに、これじゃむしろ、私自身が息子の健康を脅かしている張本人じゃないか。罪悪感で押しつぶされそうになって、深夜にもかかわらず声をあげて泣いた。」(p.59) 子を宿してからの母というのは、突然平社員から社長になったみたいに、わけもわからないまま全てを把握し、指示を出し、さらには走り回るプレイヤーでもいなければならない。(ことが多い。)今思えば「無茶すぎる」「とにかくサボれ」な状況。なのだが、目の前に赤ん坊がいると冷静でいられない。そのことを、この本を読んで思い出した。 子どもが怪我をしたとき、最近無理させてたなと他の後悔と紐づいていって苦しくなる感覚とか。気づいたら子どもの方がたくましくなっていて、お母ちゃん新米なんだと照れ笑いするとか。それらはすべて、自分が赤ちゃんだったときも親が右往左往していた証拠で。 ああ、ありがたいな。忘れたくないな。まさに「奇跡」を感じられる1冊です。(店主コメント)
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中村季節さん『ベトナム』セット
¥2,000($12.69)
『ベトナム 1/汗』 『ベトナム 2/雪』 2冊セット 2025年11月30日 発行 2026年2月27日 第2刷(新装版) 著者:中村季節 【ベトナム1/汗】 そこらのチワワよりビビリでペーパードライバーの〝私〟がベトナム大群バイクの一味に加わるまでの旅の記録。上下巻の上。 はじめに ベトナムに行ったことはなかった。しかし私は、どこかにいかねばならなかった。コロナ渦のどたばたによって一度は永住を決意したイギリスからの帰国を余儀なくされた私は、ちょっとのつなぎのつもりで始めた東京アルバイト生活にあぐらをかいてもう数年が経過、気づいたら30代も半ばを過ぎていた。実家の2階で石油ストーブをたいて種類のわからない長い犬とともに転がりながら雪見だいふくを半分こにしておもちふわふわだねなどとつぶやいていたそのとき、あれ、あんたの人生いま大丈夫そ? という根源的な問いがいにしえのギャルの形をとって私の眼前に姿をあらわした、あなたいったい誰ですか?! 20年前のお前の魂だよ、ってかマジでなにしてんの? その服終わりきってるよ? 穴の空いた明太子色のスウェットをきた私は突然の黒ギャル及び人生の選択の訪れに恐れおののき、それから数ヶ月をただ怯えて過ごした。そしてある冬、バイト先の床の溝に挟まっているこぼれたココアの固まったやつを竹串でほじくりまわしていたら、ああ、ここまでか、と思った。私はよくやった。もう十分に逃げた。そろそろ、次のチャプターへ進むべきだ。 その日の夜、建設現場から帰ってきた父母の木屑まみれの作業着をたっぷりの洗剤とともに洗濯機に放り込んでから、居間で糖質70%オフビールを傾ける父に「私も、大工をやるよ」跡を継ぐ、と告げた。腹をくくった。朝5時起き週6日現場生活の幕開けだ、そうか、それなら明日からでもいいぞとうれしそうに父がいう――あ、ちょっとちょっと待って待って。タイムタイムタイム。「うん、やる、やるんだけどね、バイトやめてからちょっとだけ旅にでるから、そのあとスタートで」「え、どこに?」「べ」ベトナム。と私は答えた。そうなの? と我が魂の黒ギャルが驚いていた。まっとうな人生の訪れを目の前にした私の最後の悪あがきだった。 実際問題貯金などほぼないに等しい状態の私に、まとまった長旅が可能なのは東南アジアのどこかしかない、そうか、確かに、ベトナムか。いいんじゃないか。なんだっけ。バンミー? とかあるんだっけな。よく知らんけど、とりあえずスカイスキャナー開いて一番安い航空券、ホーチミン行き片道24000円、これで決まりだ。とりあえずいってから後先考えればよろしいな、まずとにかくいってみるべし。そうしてはじまった、私の15日間のベトナム旅の記録です。 【ベトナム2/雪】 そこらのチワワよりビビリでペーパードライバーの〝私〟がベトナム大群バイクの一味に加わるまでの旅の記録。上下巻の下。 一月三十一日(水) 帰り道はすこし薄暗くて、ライトをつけて走る。どんどん暗くなる。いきなり夜道の運転かよ、と私は手に汗をじっとりかいていた。山間部を走っているうちに山の緑がどんどん紺色にかわっていく。光が、前を走るルーベンバイクの後部座席のジュリアの後ろ姿が見える。たまに対向車のライトがみえると、身体がキュッと縮こまった。私が運転を怖がるようになったのは、20歳ちょっとのとき免許をとったばかりの元彼の車で、事故にあってからだろうか。兵庫県の山道を走っていて、前からやってきた大きなトラックにびびった元カレが歩道の縁石に派手に乗り上げて、タイヤがだめになってしまったのだった。助手席の私は、衝撃をもろに受けてしばらく喋れなかった。車からどうやって降りたのだろうか。元カレは完全に意気消沈して使い物にならなかったので、私がレンタカー会社と、JAFに連絡をして、それから近くのガストで飯を食いながらJAFを待ち、手配された代車で京都まで戻る道すがら男を励まし続けた。私はこの男の、パスタをひきずるようにすする音が嫌で別れたと思っていたが、理由はそれじゃなくて、こういうところだったような気がする。金のないそいつの代わりに車体の修繕費5万くらいを払って、ほどなくして別れた。 私はその時、テキパキと動いてはいたのだが、本当は怖くて仕方がなかったのだと思う。泣きたかった。怖いよう、ぶつかって死んじゃうかと思ったよう、と取り乱して涙をぽろぽろ流すのを男になぐさめてもらいたかったし、関係各所への連絡だってお前がやれよと思っていた。いやお姫様かよ。私の精神の奥深くにはお姫様が住んでおり、表面には肝っ玉母ちゃんがいる。その間くらいがちょうどいいのだがなかなかそうもいかない。ホセは、私のお姫様をまた刺激してくれる。左折のたびにとまどう私のバイクに寄り添って対向車を手で制してまで私が安全に曲がれるようにサポートしてくれるのまじで騎士(ナイト)じゃねと思った。ハオランは王子でホセはナイトだな。このふたりで少女漫画一本かける。昔、漠然と自分は中国人かスペイン人と結婚するのでないか、と思っていた。なぜなのかわからないが、そう思っていた。今でも根拠が見つからないが、私のお姫様の相手をしてくれるのは奇遇にも中国人とスペイン人だった。
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愛の練習(中村季節)
¥1,000($6.35)
『愛の練習』 2025年4月6日 発行 2026年3月10日 第4刷 著者:中村季節 <著者HPより、概要> まともな恋愛経験をもたぬ私がはじめてちゃんと人と〝付き合う〟ということをしはじめた数カ月の記録。 ------- 九月二日(火) 立川の小学校現場朝5時起き。後部座席でまるまって朝の渋滞の音を聞いている。丑三つ時に「きのうはたのしかた、ありがとう」とみずなすからメッセージが届いていたのをなんどもなんども読み返して適切な返信を考えている。昨日は終電のバスでかえるみずなすを送ってから帰りの電車でずっと腹がクルクルと鳩のような音をたてており、なんかの小説で身体が植物に巣食われる乙女の話があったな、私の場合は鳩だったのか。鳩ならたのしくていいな。布団の中でもデートのあとってどっちから先にメッセージを送るべきなんだっけ? 検索のちヤフー知恵袋のとんちんかんな回答を読みふけったりわけのわからん恋愛コラムを読んだり、今日知ったばかりの誕生日と年齢から西暦を計算してこれであってるんか? と思いながら相性占いをしたり目を閉じたり忙しくしていて全然眠った気がしなかった。そうか昨日私たちは結局、十時間も一緒にいたのだ。わたしは初めてだれかとマッチングアプリで出会い、デートというものをしたのだという感慨で胸がひたされている。しかし、これが恋なのだろうか、恋って一体なんだったっけ? どんな感じだったっけ。現場に着いても一体なんの作業をしたのか覚えていない。弁当に確か何かのあんかけ状のものが入っていた。心と身体が完全に乖離している。 [サイズ] A6文庫サイズ 105 mm × 148 mm 118ページ ▷作者プロフィール 著者・発行者 中村季節 大工見習い / 日記 / DJ / Music Video Director / Onigiri maker Instagram:@nakamurakisetsu
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干し柿泥棒VS女の執念(nemo)
¥800($5.08)
『干し柿泥棒VS女の執念』 nemo 大事に育てていた干し柿が 窃盗被害にあってから、犯人を探し、 犯人への思いを綴ったこの1ヶ月間のことを ZINEにまとめました。 -全9回の「怒りの干し柿通信」全録 -防犯カメラに残る犯行の様子 -事件の時系列 等 執念を燃やした日々のことを 記録しています。 柿の収穫から皮剥き、柿揉み、実食、 デザイン、ライティング、撮影、編集、 製本に至るまで、 全ての制作過程を自身で行いました。 私もびっくりな脅威の全30ページ。 大ボリュームの完全版、最終版です。 これが終わったら黙ります。 (作者SNSより) B6サイズ 30ページ 泥棒されたら、証拠を集めて警察に突き出す——そんな常識をぴょこんと裏返してくれたZINE。社会学者・岡本茂樹『反省させると犯罪者になります』(新潮社)によると、問題行動が出たときはチャンス……! 被害者のnemoさんが取った「ZINEという形でネタにして黙る」という選択。泥棒が、奪った干し柿の親の寛大さに気付き、己を恥じ、真に更生することを祈るばかりである。(店主コメント)
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『ことば日記』特別になれなくても、(たかしお)
¥1,000($6.35)
『『ことば日記』特別になれなくても、』 たかしお 僕が日々つけている日記『ことば日記』を、「喜、怒、哀、楽」という四つの感情をテーマに編集しなおした日記本です。 僕が日々書いているのは記録としての日記ではなく、その日に浮かんだ言葉、思いついた言葉をそのままの言葉で出す日記なので、『ことば日記』と名前をつけました。 「喜、怒、哀、楽」。そのときのあなたの気分に、いちばん近い感情や触れてみたい感情から、好きに読んでみてください。途中でエッセイ『渇望』と『凪』も挟んでありますので、よければそこから読んでもらっても。肩の力を抜いて、散歩でもするみたいに、ふらふらと行き来してもらえたらと思います。 ここには、立派なことも、役に立つことも、ほとんど書いてありません。すごい人の、すごい一年でもないです。ただ、何者でもない人間の言葉です。けれど、だからこそ——こんなふうに、普通に生きて、普通に喜んだり怒ったりしている人間がここにいるんだ。そう知ってもらって、「なんだか、安心した」とか「なんか気になった」など、少しでもいい体験につながれば、うれしく思います。 (はじめに より一部抜粋) ■仕様 『ことば日記』 特別になれなくても、 発行:合同会社たかしお 判型:A6版(文庫本サイズ) ページ数:122 発行日:2026年6月30日 表紙デザイン:羽田お皿 印刷・製本:ちょ古っ都製本工房 ※猫と暮らす自宅から発送します 本作の中や裏表紙、しおりにも登場しますが、我が家には猫が暮らしています。完成した本は大切に別室で保管し、梱包時も細心の注意を払っていますが、素人の手作業のため、毛が紛れ込んでしまう可能性があります。猫アレルギーをお持ちの方や、気になる方は、どうかご無理のないようご検討ください。 ■著者のこと https://my.prairie.cards/u/takashio ■たかしおの『ことば日記』 https://sizu.me/takashio (著者サイトより) たかしおさんに会うたびに、思うことがある。「男性は歳をとるほど孤独に陥りやすい」なんて言説を最近よく耳にするけれど、この人だけは、例外。 「二◯代、三◯代は、本当に自己肯定感なんて何もなく過ごした。僕は本当にクズで落ちこぼれで、何もできない。モテない。仕事もできない。特別な能力があるわけでもない。かっこいいわけでもない。才能やセンスと呼べるような、何か光るものみたいなものもない。 そんな僕が歳をとって、今が一番楽しいって思うなんてな。だから「こういう人間もいるよ」ということを示していきたい。僕みたいな人がいたら、きっとそれはうれしいことだと思うから。」(p.61) 孤独に陥る人とそうでない人を分つものは一体何なのか——。この日記を読んで、なんとなくわかった気がする。物騒な言い方になって申し訳ないが、「本人にとっての死刑宣告の数」なんじゃないか。 傷ついて、逃げて、それでもまた次の居場所を探しにいけるかどうか。その回数が、孤独になるかならないかを分けるんじゃないか……? 「嫉妬しない僕は、僕じゃないみたいな。嫉妬を除くと、僕はまるで今流行りの生成AIのように、当たり障りのない平均や真ん中を選ぶ。」(p.72) こんなふうに、自身を嫉妬の化身と分析する著者は、過去にプロの編集者から死刑宣告と取れるようなフィードバックを返されたとも書いている。それで傷ついても、また場所を探して。ちゃんと、自分の居場所を見つけたのではないか。奥様から「負けない場所を探してそこに行くようにしていることをポジティブに思っていてほしい」と言われたエピソードにも、とてもとても心を動かされた。 そして、そんな著者は“配慮のある立ち振る舞いがカッコいい”店主が尊敬する大人の一人。たかしおさんが嫉妬でできているなら、嫉妬は悪ではないなと思った。何者かになろうとして、うまくいかなかった夜に、手に取ってほしい本です。(店主コメント)
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某日 その後(たけのまさ)
¥700($4.44)
『某日 その後』 たけのまさ 2025年7月から12月までの半年分の日記です。 A6サイズ 182ページ 700円 (著者サイトより) 「日記らしい日記」で頭に浮かんだのが、たけのまささんの『某日』シリーズ。そんなに覚えてられるの?! と驚愕するほど克明に日々が記録されている。職場でのこと、読んだ本、道端でふと意識が飛んだときのこと、AIと話していたこと……。知らない人の、知り得ない実直な日を垣間見て「他の人もしんどい中がんばっている」とホッとできるのが、日記本の良いところ。 「(私)アップデートしたの? なんか違うよ」 「そうみたいだね。中身をこっそり入れ替えられた感はあるけど、急に性格が変わるわけじゃなくて、ちょっと言葉の選び方や間の取り方が変わるくらいかな。——違和感ある?」 「自分の心配したほうがいいんじゃない?」(p.62) AIとのハッとするやり取りや、 「台風が過ぎさった後、太陽の光が当たるもの全ての「切なさ」が深くなった気がする」(p.82) ハッとする詩的な表現に惹かれます。(店主コメント)
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箱庭となった読書(久保みのり)
¥770($4.89)
『箱庭となった読書』 久保みのり 「この箱庭があったから、私は夫と共に生きられている」 ———————————————————————————— 小説もエッセイも人文書も自己啓発本も。社会学も生物学もフェミニスト経済学も……。 これまで読んできた12冊が、夫と共に生きるうえで必要な箱庭となりました。積み木を積んでいくような繊細な思考時間となったり、ただ太陽に照らされているような暖かな休憩時間となったり。 離婚危機から3年。性愛がないと夫婦は成り立たないのか、と考え続けた3年。いまは少し和やかな夫婦関係になっています。夫に「ほんとうのこと」が言えるようになったから。 私が見つけた「ほんとうのこと」とは何か。そして、いまの時代だからこそ感じた、読書の良さとは——。自分の庭を持ちたい読書好きな方に届けたい1冊です。 『箱庭となった読書』 2026年7月5日初版第1刷発行 A6サイズ/本文92ページ 定価:770円 (税込) 作者:久保みのり 装画:合崎稜 @ryo_aizaki_ 発行:書店よむにわ 印刷・製本:ちょ古っ都製本工房
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交換(しなかった)日記(おちよ・希(まれ))
¥1,500($9.52)
SOLD OUT
『交換(しなかった)日記』 おちよ・希(まれ) 友達からの結婚報告ラッシュに揺れる元トンカツ職人、26歳の僕と、鶏五目おにぎり食べてバイトに通う47歳のわたしの、「交換しなかった」一ヶ月。 ───────────────────── 2025年11月に東京・下北沢で開催された「第七回日記祭」。 日記祭で初めて顔を合わせたふたりが、当日から一か月間それぞれに記した日記。交換日記ではなく、オンラインで閲覧可能にしたお互いの日記を読んだり読まなかったり、お互いの日常に思いをはせたりはせなかったりしながら、それぞれの日々の泡を言葉にした試みです。 発売日:2026/4/12 ページ数:160ページ サイズ:A5 【著者紹介】 まれ:インスタグラムで活動する、26歳の読書ナビゲーター。 おちよ:音楽好きの乱読家。3人の子の母。 (作者サイトより) Instagramの読書アカウントをきっかけに出会った、性別も世代も異なるふたり。繰り返しの毎日の中で、人と関わり、本や映画、音楽、お酒を摂取し、生きていく。にっちもさっちもいかない日に手に取り「こうやって心を動かしていけばいいんだ」と励みになりました。(店主)
