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動物になる日(ちいさいミシマ社/前田エマ)
¥2,420
『動物になる日』 ちいさいミシマ社/前田エマ <以下、版元サイトより> 死んだ人の形見を貰えるとしたら匂いがほしい。 モデル、エッセイ、ラジオパーソナリティなど、 多彩な活動が注目を集める著者による、 はじめての書き下ろし小説集。 少女の感性をみずみずしく描き、あらゆる境界をゆさぶる表題作「動物になる日」と初小説作品「うどん」を収録。素朴な疑問を手放さず、現代の生を潔く鮮やかに問う意欲作。 ●あらすじ 動物になる日 小学校四年生の「私」は、ピアノ教室でひとりの少女に出会う。文通を重ねて知る、女子校の存在、少女漫画のキュン、動物たちの交尾。「好きな人はいますか?」少女の問いかけに「私」が想像するのは、死んだネコを回収したゴミ収集車の男だった――少女がやがて体毛を剃り、香水の匂いを纏ってゆく一方、「私」は父親の匂いを嗅ぎ、命の違いを実感してゆく。 うどん 「私はお客さんの好きな食べ物を知っている。嫌いな食べ物も知っている。しかし名前は知らない」――「うどん屋」には、老人も、ろう者も、やがて同僚になる女性も、小学生も、家族を亡くした人も、訪れる。毎日のように顔を合わせていても、突然来なくなることがある。淡々と進む飲食店での日々に、きぬ子が見つけた、食べる場所と働き方のかたち。 判型 四六判変形並製 頁数 200 ページ 発刊 2022年06月10日 装丁 脇田あすか 装画・挿画:大杉祥子
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夜をめくる星(メタ・ブレーン/青海エイミー)
¥1,760
『夜をめくる星』 青海エイミー <版元サイトより> 「人のこと、許さなくてはいけないでしょう?」「どうして、そう思うの?…僕は、許さない。」私は彼の顔を見た。(本文より) ――原稿段階で目を通した人たちから、「茫然とした。とんでもないものを読んでしまった」「究極のラブストーリーだと思った」「泣きながら読んだ。かつての自分が昇華されていった」「ルッキズム、ジェンダー、エスニシティ、性の商品化、労働市場…多層の暴力が絡まり、文章が身体にまとわりつく」等々、衝撃的な感想が寄せられた作品。待望の書籍化です。 読む人それぞれに、大きな問い、癒し、希望を浮かび上がらせ、心を揺さぶる。あなたなら、どう読むだろうか? 私たちは、この世界でどう生き続けられるか? 多くの共感を呼んだ前作『ジミー』の感動を再び。現代の癒しと希望の物語。 装丁 オガサワラユウ 著者プロフィール 青海エイミー 2011年にマレーシアへ渡り、翌年春からペナン島で10年間暮らす。 2021年に小説『ジミー』を執筆。2022年に帰国し、同作で作家デビュー。 アイデンティティやジェンダーといったテーマを繊細に描いた『ジミー』は、多くの共感を呼び注目される。 2作目に、自伝的要素を含む『本当の私を、探してた。』を発表。 本作は、書下ろしによる3作目の小説。
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ナンセンスな問い(代わりに読む人/友田とん)
¥2,200
『ナンセンスな問い』 <版元サイトより> 本屋には行く。なぜなら、体にいいからだ。 「ナンセンスな問いに私は駆り立てられる。そこには意味など何もないし、問うたところで社会が変わるというようなものでもない。しかし、しばしば当然と思っているところに風穴を空けてくれることがある。問わなければ気づきもしなかったことが、初めて目に留まる。いつもの日常がちょっと違って見えてくる。世界が可笑しさに満ちてくる。満ちてきたらどうなのだと言われると、困ってしまうが、困ったなあと言いながら、私は今日もナンセンスな問いを発している。」 『『百年の孤独』を代わりに読む』『パリのガイドブックで東京の町を闊歩する』の著者による、待望の作品集。 連作エッセイ「本屋に行く」、小説「私の応援狂時代」ほか、各媒体に掲載された作品に書き下ろしを加えて単行本化。 『ナンセンスな問い』 友田とん エッセイ・小説集 著:友田とん 装画:土屋未久 装丁・組版:中村圭佑 出版:エイチアンドエスカンパニー(H.A.B) 本体価格:2000+税(予価) 判型:四六判変形(121×178mm),216頁 デザイン:上製本 ISBN:9784910882017 Cコード:0095 発売:2023年2月25日 ▷著者プロフィール 友田とん(ともだとん) 作家、編集者。京都府生まれ。可笑しさで世界をすこしだけ拡げるひとり出版レーベル「代わりに読む人」代表。博士(理学)。大学では経済学、大学院では数学(位相幾何学)を研究し二〇〇七年に博士(理学)を取得。企業でコンピュータサイエンスの研究者・技術者として勤務する傍ら、『『百年の孤独』を代わりに読む』を文学フリマ東京で発表。同書を書店に置いてもらうため営業(行商)しながら全国を巡る。その後、「代わりに読む人」を立ち上げ、独立。自著のほか『うろん紀行』(わかしょ文庫)、『アドルムコ会全史』(佐川恭一)、文芸雑誌『代わりに読む人』を刊行している。著書に『『百年の孤独』を代わりに読む』『パリのガイドブックで東京の町を闊歩する』シリーズ(代わりに読む人)。共著に『ふたりのアフタースクール ZINEを作って届けて、楽しく巻き込む』(双子のライオン堂)。ほか、寄稿多数。 ▷目次 【随筆】 本屋に行く「共同開発されたうどんをめぐって」(H.A.Bノ冊子1) アウレリャノはTシャツを着たか?(月報1) 本屋に行く「時々負ける水戸黄門」(H.A.Bノ冊子2) 旅日記を書きはじめると(月報1) 本屋に行く「思考はやがて発酵して妄想となり」(H.A.Bノ冊子3) 東京で会いましょう(しししし2 双子のライオン堂出版部) 本屋に行く「それは慣用句か?」(H.A.Bノ冊子4) 串揚げ屋の向こうへ(月報2) 本屋に行く「本屋に行かない」(H.A.Bノ冊子5) 正解は一つではないが(月報3) 本屋に行く「丘を越えて」(H.A.Bノ冊子6) いつだって私にはドトールがあった(灯台より増刊号vol.2 本屋lighthouse) 本屋に行く「古井由吉をドトールで読む」(H.A.Bノ冊子7) とにかく書いている(月報2) 本屋に行く「付録を探す」(H.A.Bノ冊子8) 眠れない夜に(月報2) 本屋に行く「すすめられた本」(H.A.Bノ冊子9) 返礼品(書き下ろし) 本屋に行く「縁」(H.A.Bノ冊子10) 本町で地下鉄を乗り換えたことがある(代わりに読む人全点フェア(※全一点)in toi books記念冊子) 本屋に行く「続いている首塚」(書き下ろし) 積み重なっていく日常の先に(ユリイカ二〇二一年三月号 特集・近藤聡乃 青土社) 【小説】 私の応援狂時代(しししし3 双子のライオン堂出版部) スーパーの息子(書き下ろし)